テクモシアター第2弾として発売されたファミコン版『忍者龍剣伝』シリーズの1作目。
1988年にテクモがACゲームとして稼働させ、その後にファミコンPCエンジンに移植されたタイトル。

ファミコン版はナンバリングタイトルが『3』まで発売されシリーズ化され、1995年にはスーパーファミコンにて『1』『2』『3』を1本のソフトに移植したリメイクタイトル『忍者龍剣伝 巴』も発売されました。

基本は、上下左右スクロールのアクションゲーム。
ライフ残機制であり、壁蹴り多段ジャンプや壁に張り付くなどの忍者アクションが特徴的。
攻撃手段は基本が刀による斬撃で、ステージ内でアイテムを拾うことにより様々な忍術も使えるようになります。
忍術にはエネルギーがあって、忍術を使用するとメーターが減っていきます。
これが無くなると忍術が使えなくなるのですが、道中には体力・忍術の回復アイテムなどが落ちています。
忍術には手裏剣を始め、ジャンプ回転斬りが使えるようになるものや、自身を炎で囲み一定時間無敵になる火炎の舞など多数用意されていて状況を打破できるようになっています。



このゲームでまず思い出されるのが鬼のような難易度と、まるでアニメ映画を観てるようなビジュアルでしょう。
この時代のゲームにしては珍しく、刀を振った後に0.4秒のディレイが設けられており連打ができず、一度に敵に囲まれると殲滅が間に合わず被弾を免れないのでした。
そしてダメージを受けた際のノックバックが激しく、さらに受けると操作不能になるため、激戦時にはノックバックの連鎖で操作不能に陥り敵にハメ殺されるなど、かなり厳しいゲームバランスであったのです。
なので、後半に差し掛かると難易度が異常と言っても過言では無いほど跳ね上がるのです。
他にも狭い足場で大量の敵が出現して、1回の接触でノックバックからの転落死が多発するステージや、鬼畜とも言えるボス3体との三連戦など、無限コンティニューが実装されているタイトルであるにも拘らずまともにクリアするにはかなりの努力と忍耐を要する辛辣な難易度となっています。



ファミコンの有名な高難度ゲーム『魔界村』『高橋名人の冒険島』『悪魔城ドラキュラ』に並ぶ地獄の難易度で、ゲームセンターCXで29作目の挑戦となった本作をプレイした有野課長に今まで一番難しい、魔界村の比じゃ無い。と言わしめたレベル。


ただ、説明書にも明記されているテクモシアターシリーズなだけの事はあって、ステージ間に挿入されるデモシーンのグラフィックは当時のファミコンゲームとしてはかなり高水準。
よく出来たゲームシステムや、ファミコン最高レベルと謳われるBGMなど、前半部分だけみれば間違いなく名作といえる記憶に残るゲームでしょう。

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